今年のお正月はどこにもいかずにまさに「巣ごもり」。
本を読んだりDVD観たり。
まぁこれも正月休みならではですけどね。

新年1本目は
「アリス・イン・ワンダーランド」

ティム・バートン監督でジョニー・デップが出てるやつですな。

・・・と、映画好きのように書きましたが、実は映画はあんまり(ほとんど?)観ないんですよね。
その数少ない中でも一番好きな作品が「ビッグフィッシュ」。
ティム・バートンです。で、「チャーリーとチョコレート工場」も観て、今回の「アリス・イン・ワンダーランド」ときたわけですね。

で、感想ですが。

正直言ってキライな話なんです。
なんですが・・・よかった。
すごいなあって思いました。

まず、キライなところから書きますけど、
こういう話、高校演劇ではとっても多いんですよね。現実世界に不満(とかモヤモヤ)を持った主人公が、ひょんなことから不思議な世界に迷い込み、そこでさまざまな冒険をする。
そしてなんとか使命をクリアして、現実世界に戻ってくる。
現実世界に戻ってきた主人公は、以前と比べ何らかの成長をしている。

・・・みたいなね。

ホント多いんですよね、高校生の創作劇に。
ちょっと前までは「またこれかい!」的な感じでした(さすがに最近はそうでもないかな??)。
第一、人間的に成長するために不思議の国が必要なのかってことですよ。現実とつながってないというか、創作が逃避的になってるのがどうもなあっていつも思ってました。


で、ティム・バートンですよ。

展開はまさに「不思議の国のアリス」です。当然ですけど。
でも、イグチがほぉ!と思ったのは、ここで描かれる世界はアリスの夢ではなく「記憶」だということになってるところです。

父が死に、厳しい現実に押しつぶされそうになって、妥協したりあきらめたりする自分。またそれを嫌う自分。この相矛盾する感情がアリスを苦しめている。
そこに現れる「不思議の国」は逃避的な夢の世界ではなく、大好きだった父親が昔アリスに言っていた言葉が断片となって創りだしている。
だから、アリスはおとぎで成長するのではなく、かつて自分自身が持っていた強さを取り戻す物語になっているわけです。

これ、重要だと思うんですよね。
自分にないものを不思議の国から得るのではなく、忘れてしまったものを取り戻すために不思議の国(言い換えればファンタジー)はあるのだというメッセージになりはしないだろうか。
とすれば現代の私たちにこそ、ファンタジーは必要なのではと思わせる作品となっていたように思います。

あとは、やっぱり映像がきれい。
これはなかなか演劇ではできないとこですけど。
いつのまにか引き込まれる映像は「ビッグフィッシュ」や「チャーリと~」と同じくすばらしいものでした。


ともかく、年の最初から当たりでしたね。
今年もいいものを観たいなぁ!