春の夜の闇はあやなし 梅の花
       色こそ見えね香やは隠るる 


なかなか高尚な書き出しで今日は気取ってみました。
この和歌は、古今和歌集で凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)が詠んだ「紅梅の歌」です。

だいたいの意味は「春の夜の闇はまったくわけがわからない。梅の花を隠しても、香りは隠せはしないのに」ってところでしょうか。

実はこの歌、結構好きなんですよ。
それも最近。30近くになってからかな。

闇で花は見えない。しかし、梅の香りだけはたちこめている。
耽美的というか艶っぽいというか。
昨日に引き続きオトナ趣味ですな。

今日は急に寒くなって、まるで冬に逆戻りしたような感じだったんですが、本当にきれいな紅梅の花を見ました。紅いんですよ。これがまた。梅には桜のような派手さはないけれど、人を引きつける魅力は決して桜に劣るものではないと思います。

いにしえの和歌では梅は月とセットになることが多いようです。冒頭の歌も、夜の闇に咲く梅の花を歌っています。
闇の中の梅。どんな感じでしょうか。
観に行ったら、帰ってこれなくなるかもしれませんね。