今日は午後から街に出る用事があったので、南町にある大衆割烹料理店で昼食を食べた。
安くてうまいまさに名店なので結婚前はかなりの頻度で飲みに行っていた店なのだが、さすがに結婚してからは行く機会も減っていたのでせめて昼食でもと思ったのだ。
今日の日替わり定食はサンマの塩焼きにイカと里芋の煮物、カニ身の卵とじ。これでなんと800円。しかもごはんに「ごはんですよ」かけ放題。こりゃたまらんとパクついていたのだが、やっぱりちょっとビールが飲みたいじゃないですか。サンマもうまいし。
「生一丁!」といいかけたその時、隣の席に座っていたサラリーマン2人が目に入った。
明らかに2人連れである。なのに一言もしゃべらず黙々と食っている。本当に黙々と食ってるのだ。ネクタイを胸ポケットに差し込み、ただひたすらに食う。食うのみ。他には何も要らない。思わずそこになにか求道者の精神を見てしまった。午後からも仕事だ。無駄口叩いてるヒマはないのだ。食え。何も言わずに食え。サンマの骨は2つ折りだ。言葉はなくても背中からそうしたオーラがビンビン伝わってくる。

おそらくは彼らはこの店の常連なのだろう。日替わり定食800円。それすら口を開かず無言で支払いを済ませて出ていった。結局、彼らの声を聞くことはなかった(30分以上!)。
こんな姿を見せられたら、昼間っからビールなんて飲めるはずがない。ない。あるわけない。

今日は企業戦士を、職場のサムライを見せてもらった。私がビールを飲んだか飲まなかったか、そんなことはささいなことなのだ。